民事再生法の条文ポイント

第33条(再生手続開始決定)


1 裁判所は、第21条に規定する要件を満たす再生手続開始の申立てがあったときは、第25条の規定によりこれを棄却する場合を除き、再生手続開始の決定をする。

2 前項の決定は、その決定の時から、効力を有する。

ポイント解説: 

 再生手続開始申立てがなされても、保全処分(法30条。特に弁済禁止の保全処分)、更生執行や仮差押え・仮処分等に対する中止命令(法26条)あるいは包括的禁止命令(法27条)がなされない限り、債権者の個別的権利行使が手続上直ちに制約されることはない(ただし、否認の問題は残る)。しかし、開始決定により再生計画によらない弁済は原則として禁止され(法85条1項)、また、再生債権に基づく強制執行等、破産手続開始、特別清算開始の申立てはすることができなくなり、すでになされている強制執行手続、破産手続は中止し、特別清算手続は効力を失い、再生債権に関する訴訟手続は中断する(法39条~40条の2)。